こんにちは、HSP&エンパス歴32年目、マインドコンサルタントの関根(@cekineco)です。
僕のお客様で、関東のとあるエリアで心理カウンセリングをされている60代後半の女性経営者&心理カウンセラーがいます。
お付き合いはもうすぐ4年ほどになるのですが、出会った当時、こちらの女性はリアル集客を行なっていました。
ビラ配り、ポスティング、新聞広告といったITを使わない集客のことを「リアル集客」と呼んでいます。
主に、Wordで作成し印刷した手作りのチラシをポスティング業者にお願いし、そこから顧客を得ていくという昔ながらの手法を行なっていたそうです。
あるときから、反応率(お問い合わせや予約の数)に疑問を感じるようになったようで、ざっくりと計算してみるとなんと1,000枚配ってお問い合わせの数が3件程度だったそうです。
1000枚中3件ということは、0.03%。
ポスティングでの全国の平均反応率が0.75%なので、平均よりも圧倒的に低い数字です。
普段やっていることと言えばアメーバブログで1週間に1回ほどブログを更新しているだけで、WEBからのお問い合わせや予約はほぼないと嘆いていました。
なぜお客様が集まらないのか
そんなとき、インターネット上で僕のホームページ制作のメニューをご覧になられたようで、悲痛の声とともにご連絡をいただきました。
どのような状態なのかを把握すべく、アメブロで書いているブログの内容と普段ポスティングで集客しているチラシの写真を送っていただきました。
拝見してみると、ブログの内容はお散歩の報告や美味しいものを食べた報告がほとんどで、プロフィールに「心理カウンセラー」という表記があるだけで内容は個人のプライベートブログのようなものでした。
そして肝心のポスティングしているチラシは、家庭用プリンターで印刷しているので仕方ない面もありますが、画像の解像度が低く、暗い印象がありました。
チラシに書いている文言も「この先生に相談してみようかなぁ」と思えるかどうかはかなり微妙なラインで、イメージとしては、淡々とサービスを紹介しているだけのチラシだったのです。
●◯◯駅から徒歩10分
●電話番号とメールアドレス
サービスの紹介というのはこんな感じの内容です。
残念ながらこれではポスティングの反応率を上げることはできませんし、そもそもカウンセリングというサービスはリアル集客では少しお客様を集めにくい傾向もあります。
なぜカウンセリングがリアル集客ではお客様を集めにくい傾向にあるかというのは、原理原則を考えれば一目瞭然だと思います。
まず、自分がカウンセリングに通っているところを知人等に知られたくないという心理、そしてチラシなどの少ない情報からカウンセリングに通おうと思えるかどうかが大きな理由です。
もっというと、カウンセラー相手であっても人は「こんな悩み話すの恥ずかしい」「相談して意味があるのかな?」といったことを一般の方は思っているのです。
もちろんカウンセリング関連のサービスがリアル集客にまったく不向きというわけではありません。
僕はコーチングやマインドコンサル、カウンセリング等のサービスも行なっていて、地域にチラシや広告を出したことがありませんが、口コミでお客様がお客様を引き寄せてくださいます。
この口コミもリアル集客のひとつです。
面白いことに、心の悩みや自己実現系の相談はWEBからの収益が大きくて、ホームページ制作や起業コンサル系は40%〜50%が口コミや紹介でお客様が来てくださいます。
この結果から、カウンセリング系は口コミやリアル集客に少し弱いという傾向がわかります。
ITを駆使して集客することに
ITと聞くととても難しく感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、具体的には、ホームページを作って、そこでお問い合わせや予約までの導線をしっかり作り、コンバージョン率(成約数)をアップさせる仕組みみたいなものです。
そして一番大切なことは、価値のあるコンテンツを世の中に発信することです。
イメージとしては、インターネット上に24時間365日働いてくれる営業マンがいるという感じです。
ちなみにその営業マンは1人ではありません。
リアルでの営業マンであれば、営業マン1人に対して一度に接することができるのは顧客1人(1社)です。
レバレッジ(テコの原理)は1倍です。
しかし、インターネットの場合は違います。インターネット上で勝手にいろんな人に営業をかけてくれているので、レバレッジは何倍にも膨れ上がります。
これがシンプルなITを使っていく考え方です。
心理カウンセラーの女性に話を戻します。
僕はホームページ制作+1ヶ月間無料コンサルのサービスを一時期行なっていましたので、そのときにこちらの女性は僕に依頼をしてくださいました。
僕の場合、ホームページはすべて「WordPress」というソフトウェアを使います。
このWordPressは一度大枠が完成してしまえば、その後の更新の仕方がすごく簡単なので、文章の一部を変えたいといった作業は一度覚えてしまえば誰でもできるほど手軽なものです。
こちらの女性は60代後半ということで、パソコンは得意じゃないとおっしゃっていましたが、記事を書く手軽さには本当に驚いたようです。
この記事も大切なポイントや強調させたいところでは「太字」や「赤字」や「マーカー」を使っていますが、これは制作段階でワンタッチで簡単にできるように僕のほうでカスタマイズします。
ですからこちらの女性もすぐに覚えてしまったほどです。
そして導線。
サイトに訪れたユーザーは、どういう心理を持っていて、どういう流れでお問い合わせや予約に導いたら一番親切か、わかりやすいかをこちらで考え、提案します。
こちらの女性は「すべてお任せします」とのことでしたので、ユーザーファーストの視点でホームページを制作していきました。
お金をかけない集客の仕組み
1ヶ月間の無料コンサルをお付けしているサービスなので、次は「価値のあるコンテンツを世の中に発信すること」の取り組みです。
こちらの具体例は、SEO対策といい、GoogleやYahoo等での検索エンジンにおいて上位に表示させるための取り組み、仕組みです。
そのために上位表示したいキーワードを選定していきます。
こちらは僕が普段からSEO対策で実際に活用している5つ〜6つほどのソフトを活用し、いくつものキーワードをピックアップしていきます。
「カウンセリング」の場合の一例です。
このようにまずは関連キーワードを洗い出して、ここから更に月間の検索ボリュームを調べていきます。
コンテンツというのはブログで言えば「記事」のことを指します。
この記事を書くスキルを「ライティングスキル」といいますが、これもアドバイスさせていただきました。
●分かりやすい言葉で
●専門用語を極力使わない
●できるだけ結論から先に
このあたりがライティングの原理原則です。
補足ですが、「結局なにが言いたいの?」と周りから言われてしまう人は、結論から先に話すと相手にしっかりと伝わりやすくなると思います。
60代後半の女性もこちらが提案したキーワードで一生懸命に記事を書いていらっしゃいました。
SEO対策というのは、記事を書いてすぐに効果がないのがデメリットではあります。
お金をかけてWEB上に広告を出すことはできますが、SEO対策は無料でできる集客戦略なのです。
効果が出始めるまでに約3ヶ月ぐらいはどうしてもかかってしまうので、この間に僕はリアル集客用のチラシにも工夫をすることにしました。
チラシの場合、配るエリアと枚数が以前とまったく同じだと想定した場合、アップさせなければいけないのは「コンバージョン率(成約率)」です。
つまり、同じ労力と同じ費用を使うならば、コンバージョン率を上げなければ利益にはならないということです。
これが明確になると試行することは決まってきます。
「どうすればお客様が来てくれるのか」
これだけを追求すれば良いのです。
カウンセリングというサービスは、スーパーなどのセールと違って「あ、チラシ入ってるから今から行ってみよう!」とはなりにくいものです。
ということはできるだけ情報量を多くして「行ってみよう」という心理になってもらいたいのですが、チラシには情報量の限度があります。
ここで活用できるのが先程制作し、日々コンテンツが増えていくホームページなのです。
チラシにスマホからすぐに読み取れるQRコードを載せるのも良し、チラシを受け取った人専用のページにアクセスしてもらって、初回限定クーポンを使ってもらうのも良しです。
集客はトライアンドエラーなので、もしこれでもコンバージョン率が上がらなければ「1対1の個別心理セミナー」の案内をしてみたり、アプローチの仕方(ターゲット選定やジャンル別でわけるなど)を変えてみたり、いろいろ試行錯誤していくことができます。
*この記事は集客のノウハウ記事ではないので、ざっくりと記載しています。ノウハウについても今後書いていく予定です。
驚異の売上を出した女性カウンセラー
こちらの女性、スクールカウンセラーの実績があり、今でも非常勤で数カ所の学校でカウンセリングを行なっていました。主な収入はそちらがメインだったそうです。
そして個人的に行なっていたほうのカウンセリングの当時の収益がおおよそ3万円〜5万円程度だったそうですが、約半年後、SEO対策の効果もあり、チラシのコンバージョン率アップに成功し、月間約30万円売り上げることに成功しました。
今はチラシでのリアル集客は辞め、基本はすべてホームページからの集客に変えているとのことです。
年齢も年齢なのでもうあまり無理はできないと笑いながらおっしゃっていました。
ホームページをしっかりと育てていくことで、カウンセリングの場合は電話カウンセリングやオンラインカウンセリング(テレビ電話のようなもの)も行なっていけるので、地域密着+全国区が商圏エリアになります。
2019年3月頃にご連絡をいただいたときは、月間の売上が40万円〜60万円ほどとおっしゃっていましたので、個人経営でのカウンセラーではかなり多いほうだと思います。
お付き合いはまだまだ続く
2019年3月頃にご連絡をいただいたときもそうなのですが、ちょこちょこホームページの中身や見せ方を変えたいという申し出があります。
大まかなスタイルチェンジのときもありますが、中にはご自身で簡単に行えるものもあり、方法はお伝えしています。
ですが、「◯◯さん、これはこうすれば良いだけなのでご自身ですぐにできますよ!」とお伝えしても「もう歳で目もすぐ疲れちゃうので・・・」や「お願いしちゃうのが一番安心なので・・・」とおっしゃって、どんなに簡単なことでも依頼をしてくださいます。
ご自身で簡単にできることにお金を使っていただくのは僕としてはあまり気は進まないので、可能な限り方法をお伝えしたり、僕がすぐにできることは無料でさせていただいているのですが、この女性にそれは通用しません。
例えば、「これはすぐ終わるので無料で良いですよ!」とお伝えしても、知らぬ間に5,000円を会社の口座に振り込んでくださっていたり、「今回はじゃあ2,000円だけ頂戴しますね!」とお伝えしても、なぜか10,000円を振り込んでくださっていたり・・・
「値段を伝えた意味!」感満載ですが、このような人情味のある素敵な女性なのです。
僕は一度お付き合いくださった方とは末永い関係性になっていくことを望んでいます。
そこに利害関係があってもなくてもです。
潰れない会社になるために
長々とここまでお付き合いいただきありがとうございました。
あっという間に5,000文字を超えてしまいました。
今回は実話ベースでITやリアル集客についてお話させていただきましたが、この記事には「潰れないお店の要素」が含まれています。
それは、
●新しいことへのチャレンジ
この2つです。
従業員がいらっしゃる会社や店舗においては「人」の捉え方や考え方も今の時代は大切なポイントです。
まだホームページをうまく活用できていないオーナー様はぜひ今後の参考にしていただけましたら幸いです。