境界性パーソナリティ障害 子供のケア・家族の対応

子供のリストカットをやめさせるにはどうしたら良いかをお答えします【実話を話します】

2019年12月14日

こんにちは、エンパシスト兼マインドプロデューサーの関根(@cekineco)です。

僕の妻は境界性パーソナリティ障害を患っていました(完治済)ので、リストカットをしていました。

また職業柄、境界性パーソナリティ障害を患っていらっしゃる方、そしてそのご家族からもたくさんのご相談をいただいていますので、多くの方々のリストカットの事実、そしてリストカット痕を見てきました。

男性の場合、痛みに弱いからか自傷行為でリストカットをする人は少なめで、リストカットではない自傷行為(髪を切る、まゆげを全て剃る、ピアスを開けるなど)をすることが多いです。

ということは、リストカットをするのは女性が多いのですが、親御さんから「リストカットを止めさせたいのですが、どうしたら良いですか?」というご相談をいただくことが多いので、今回はこのテーマで真剣にお話していきますね。

 

リストカットをやめさせるには?

結論からお話します。

リストカットをやめさせるには、リストカットをやめさせようとしないことが最善策です。

「なに言ってんの?パー太郎なの?」と思われるかもしれませんが、僕はこの方法が間違いなく最善だと確信しています。

とはいえ、強制でやめさせることはできます。

それは入院です。精神病棟に入院すると多くの場合、手足をベッドに繋がれます。女性であっても自力でトイレに行くことさえできず、おむつに用を足します。

今日以降、絶対にリストカットをさせたくないのであれば、方法としては入院しかありません。

僕の妻が実際に精神病棟に隔離され、この状況を味わっていますのでここでお話したことはすべて現実です。

入院することになれば本人も大きく傷つき、ひどい場合にはPTSD(心的外傷後ストレス障害)になってしまうこともあります。

つらいのは本人だけでなく、苦しむお子さんを見る親御さんも本当につらいはずです。

ですから今回はできるだけ入院をさせないためにお話を進めていきます。

 

リストカットをやめさせないことが最善策の理由とは

まず、イメージしていただきたいことがあります。

あなたは今ダイエットをしていません。むしろダイエットする必要性も全くありませんし、何ならもう少し太っても良いと思っています。

甘いものと言えばチョコレート。ということで、毎日、自分の好きなチョコレートを食べています。

そのとき、あなたの家族が目の前にやってきて「チョコレート食べるのを止めなさい」と言ってきたとします。そのときあなたは、素直に「わかった、やめるね」と言いますか?

恐らく、あなたは「どうして?」と聞くはずです。

するとあなたの家族は「体に悪いから。そんなもの食べなくても太れるでしょ?」と答えたとします。これであなたは納得して家族の気持ちに納得できますか?

リストカットとチョコレートを一緒くたにするのは間違いなのは重々承知ですし、極論ではあるかもしれません。

ですが、今リストカットをしている人は、誰に「やめなさい」と言われたところでやめようと思えないのです。

ただし例外はあります。この例外は後ほどお話します。

リストカットをする心理、原理原則を考えてみていただきたいのです。

●やるせない気持ちの表現
●生きているという証
●心配してもらいたい
●構ってもらえる行為

大きく分けるとこの4つです。

リストカットをする本人からすると、仮にやめたいという気持ちがあったとしても、実はメリットも多く感じているためすぐにやめることはできません。

そして「リストカットをやめさせるには、リストカットをやめさせようとしないことが最善策」の最大の理由は、止めることがほぼ不可能だからです。

多くの親御さんは、まずカッターやカミソリを捨てたり隠したりします。

ですが、本人は隠れてすぐに新しいものを買い、隠し持っています。延々とイタチごっこです。

常にお子さんから目を離さずにいられたら防げる可能性はあります。ただし24時間目を離さないことはかなり難しいと思います。

欲しい物を手に入れるためならば、人は賢くなります。寝たふりをして安心させたり、もうしないから解放してと懇願したり、基本はどんなことでもすると思ってください。

とはいえ、この点でお子さんを責めないでください。

今、お子さんはお子さんなりに精一杯生きていて、それを保つためにはリストカットが必要であると思っているのです。

もちろん親御さんからすると「そんなの必要ないでしょ?」「他にも方法はあるでしょ?」と言いたくなる気持ちもわかります。ですが、お子さんにとってあくまで今はこうするしかないのです。

「やめなさい」と言ってもリストカットをやめない、カッターやカミソリを捨ててもすぐに新しいものを買ってくる、この理由から、やめさせようとしないことが最善策なのです。

 

境界性パーソナリティ障害専門カウンセリング

今すぐ詳細を見る

BPD患者さんだけでなく、ご家族やパートナー向けの接し方やケアの仕方もご相談いただけます。

 

リストカットをする理由

どうしてお子さんがリストカットをするか考えてみたことはありますか?

もし考えたことがない場合は、一度30秒程度で構いませんので、少し考えてみてください。

はい、ありがとうございます。

シンプルに言いますと、リストカットをする理由は「満たされていない気持ちがあるから」です。

ここが原理原則、つまり根本部分になります。

つまり結論としては、気持ちが満たされるようになれば「やめて」と言わなくてもリストカットはやめます。もしくは、リストカットをする必要性を感じなくなったときに自然とやめます。

 

では普段はどうしたら良いのか

ここもお子さんの気持ちを考え、理解してあげる気持ちを持っていただきたいのですが、リストカットをしている子は「自分を変えたい」「こんな自分いやだ」「誰か救って欲しい」というヘルプを出しているのです。

ですが、その方法が分からないだけなのです。

この原理原則がわかるとお分かりいただけると思うのですが、難易度は置いといて、改善する方法が2つあります。

(1)親御さんが絶対的な信頼と信用を得ること
(2)お子さんが信用できる第三者を見つけること

この2つです。

長い目で見たらオススメするのは圧倒的に(1)ですが、親子関係ということ、さらにはお子さんの気持ちも考えると多くの人は(2)を選択せざるを得なくなるかと思います。

ただ(2)を選択するのも実は難しいです。

というのも、真っ先に浮かぶのは「カウンセリング」だと思うのですが、親御さんがお子さんに「カウンセリング受けてみる?」と聞いたところで、「うん」という確率は低いからなんですね。

「意味ないでしょ」「面倒くさい」と思っているお子さんがほとんどじゃないかなと。

アプローチの方法としては、

1)お子さんの目標を親御さんが導き出す
2)目標を実現させるためにどうするかを共に考える
3)親御さんが事前にコーチもしくはカウンセラーを探しておく
4)お子さんに、目標を実現させるために協力してくれる人がいると伝える
5)お子さんが判断する

このアプローチの方法を伝えている人はかなり少ないと思うのですが、リストカットから遠ざかり、さらには目標を持って生きていくことや活き活きと生きていってほしいと思うのであれば、この方法が一番可能性が高いです。

(3)で「親御さんが事前にコーチもしくはカウンセラーを探しておく」と書いていますが、オススメはコーチで、(1)の「お子さんの目標を親御さんが導き出す」の正しい方法も学んでいただきたいのです。

コーチングというスキルになりますが、このスキルは少し難しいので体得するためには少し時間がかかりますし、サポートを受けながらのチャレンジになると思います。

詳しく書くとものすごい文量になってしまうので割愛しますが、より詳しい流れやアプローチをお知りになりたい場合は、なにかお役に立てるかもしれませんので、僕にご依頼されるされないに関わらず一度ご相談いただけたらと思います。

 

一時的にでも効果があるもの

先程、「今リストカットをしている人は、誰に「やめなさい」と言われたところでやめようと思えないのです。」のお話のところで「例外はあります」とお伝えしました。

最後にこの例外について、実話ベースでお話していきますね。

「もうやめよう?」と促されてリストカットをやめる場合は、心から信頼できる人に出会えたときか、心から愛する人に出会えたときです。

とはいえ、恋愛の場合は波がかなり大きいですし、相手のこともありますから予測がしづらいです。

上の記事で、僕が妻(当時は彼女)の境界性パーソナリティ障害が治るまでの本気で向き合った2年間を綴っていますが、一部をここでお話します。

本格的に境界性パーソナリティ障害という病に向き合って、僕は絶対に治すという強い気持ちを持っていましたので、彼女と一緒に住むことを決めました。

ですが、カッターもカミソリも捨てていませんし、隠してもいません。その代わりに密かに消毒液だけ買っておきました。

「リストカットしないでね」とも言いませんでした。

僕が仕事で遅くなってしまった日に、彼女は一度だけリストカットをしました。

ちょうど出血しているときに僕が家に帰ったので、その姿を見るやいなや、怒りもせず、焦ることもなく、ただ淡々と止血の指示をし、床を拭きました。

血も止まり、少し落ち着いた頃に彼女に問いかけました。

「リストカットしてみて、なにか意味あった?」と聞くと、彼女は「ううん、なかった。こんなことしてごめん」と謝りました。

「なにか意味あった?」の質問の意味は、彼女の心の中の感情として「心配してほしい」「かまってほしい」というものを感じていたからで、彼女は僕が焦る姿や怒る姿が見たかったのかもしれません。

だからこそ僕は「冷静に冷静に」と言い聞かせていた感じです(心の中では、結構ぐっさりいったなぁと思っていましたが)。

彼女は自分の口でしっかりと「意味がなかった」と言いました。

この言葉を聞いて、僕はここではじめて彼女にあることを伝えました。

「今後リストカットをしたら、もう一緒に住むことはないよ。実家に帰ってもらうことになるからね」と。

先程の例外の話にもありましたが、彼女にとって僕は「信頼ができる人」という存在になるので、この言葉でリストカットを一時的に止めることができます。

ですが、一時的であるか今後ずっとであるかは、彼女、そして僕自身にもかかっているのです。

その後彼女はがんばってくれました。この日から一度もリストカットすることはありませんでした。

つまり、

●約束を破ったらもう一緒にいられない
●一緒にいたいから約束を守りたい
●大切な人に心配かけたくない
●こんなことしなくても見捨てないでくれた

このような想いが出てくると、「やめなさい」という言葉にも効果が生まれるのです。

 

さいごに

お子さんにとって信頼できる人は誰か、そして親御さんの力、この2つは本当に大切です。

親御さんにはぜひコーチングスキルを身に着けていただき、苦しむお子さんを救ってあげてほしいと心から思います。

そのコーチングスキルを教わる相手が僕であればこんなに嬉しいことはありませんが、目的はあくまでも「お子さんが幸せに生きていく」ということです。

お子さんが信頼する人、親御さんが信頼する人であることが一番なので、信頼してサポートをお願いできそうな人を探してみてくださいね。

 

【悩み根本改善】生きづらさ解放プログラム

今すぐ詳細を見る

初回は単発セッション・1 DAYセッションがオススメです。

 

境界性パーソナリティ障害専門カウンセリング

今すぐ詳細を見る

BPD患者さんだけでなく、ご家族やパートナー向けの接し方やケアの仕方もご相談いただけます。

 

 

もっと学びませんか?

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

関根 浩平/KOHEI SEKINE

悩みの根本原因を見抜き、根本から改善に導くコーチ・マインドコンサルタント。エンパス・HSPを活かして生きる、心の専門家。

心を知ると経営、恋愛などすべての人生に役立ちます。

顔色を伺って意味のないセッションは大嫌いなので、「結果」に全力投球しています。

リピート率87%、累計顧客数813名。

-境界性パーソナリティ障害, 子供のケア・家族の対応
-, ,

© 2019 ROOT MIND PRODUCE