こんにちは、HSP&エンパス歴32年目、マインドコンサルタントの関根(@cekineco)です。
仕事が続かない原因というものは必ず存在していますが、その原因をわかっている人はかなり少ないかもしれません。
表面上の理由であればすぐに多くの人がわかります。
●人間関係が悪かった
●我慢するのが苦手なんだ
●仕事が嫌い
このように、その場その場でたくさん浮かぶと思います。
上の記事では、仕事が続かないのは病気なのか、他の理由があるのかについてお話していますので、よろしければこの記事と併せてご覧ください。
今回は「仕事が続かない息子」に親としてどのように接すれば良いかについてお話していきます。
息子に自立してもらいたいか、いつまでも甘えてもらいたいか
究極の二択かもしれませんが、結論は「息子に自立してもらいたい」か「いつまでも甘えてもらいたい」かです。
子供の自立について悩んでいる親御さんや今回のテーマである、仕事が続かない息子さんについて悩んでいる親御さんは、よくこの選択を混ぜてしまうことがあります。
どういうことかと言いますと、自立してもらいたいけど、内心は子供が心配で、甘えてもらいたいと思ってしまう、甘えさせるような言動を取ってしまうというものです。
ちょっとこのあたりでブレてしまっているんですね。
自立してもらいたいのであれば、自立にフォーカスしなければ息子さんが自立することはできません。
甘えてもらいたいのであれば、息子さんが死ぬまで働かなくても良いレベルの財産を残すことや、仕事が続かなくても生きていける方法を一緒に考え出すといった対処が必要です。
まずは息子さんのことを考える前に、親御さんのマインドがブレていないか、自分はどう思っているのか、何に悩んでいるのかをすべて明確しなければ正しい対処はできなくなってしまいます。
誰の幸せを望んでいますか?
あなたにはあなたの理想の幸せのカタチがあるように、息子さんにも息子さんの理想の幸せのカタチがあります。
理想の幸せというのは一人ひとり違うものですので、親のレールに乗せたり強制するものではありません。
親御さんとしては「こういうふうに生きていくのが幸せだ」という生き方があるかもしれません。息子さんよりも経験も多いですし、いろんなことを乗り越えてきたからこそ言えることもあるかもしれません。
ですが、いくら血縁関係があったとしても、親は親、子は子といった区別は必要で、ひとりの個性を持った人間同士であるということも忘れてはいけません。
親が子に望む生き方をしてくれたら、それはあくまでも親である自分自身の幸せであって、息子さんの幸せではないかもしれません。
息子さんに「幸せになってほしい」と願うのであれば、自分の価値観の中での幸せを望むのではなく、息子さんにとっての幸せを考えていただきたいのです。
魚を与えるのではなく、魚の取り方を教えてあげる
赤ん坊はなにもできないのが当たり前で、身体の成長と共にいろんなことを覚えていきます。
ご飯も与えてもらえなければ食べることができず、住処や快適な環境を整えることもまだできません。
しかし私たち人間は、ずっとこのまま生きていくことはできません。
どこかのタイミングで「食べ物を与えてもらう」のではなく、「食べ物を得るためにはどうするか」を学び、次のステップに進んでいかなければ生き続けることは難しくなっています。
これが見出しにある「魚を与えるのではなく、魚の取り方を教えてあげる」という意味合いです。
魚を与え続ければ親としては息子さんの「生命」の不安はないかもしれません。ですが、魚を与える人がいなくなってしまったらどうでしょうか?
魚の取り方を教えてあげることで、息子さんは自力で生命の維持をすることができ、こうすればもっと良い魚が釣れる、こうすれば少ない労力で魚が釣れるといった具合に「工夫」をするようになります。
これが「自立」です。
息子さんに一生与え続けることはできないと思っていたり、息子さんよりも長生きできる確信がないのであれば、親御さんも息子さんも共に「自立」を学んでいくタイミングなのだと思います。
息子さんを家から追い出す勇気はありますか?
家から追い出すというと冷たく感じるかもしれませんが、やるやらないは別として、親御さんはどれほどの勇気があり、どのような覚悟があるのかも大切なポイントです。
食べ物もある、住む家もある、部屋を温めたり冷やしたりも自由にできる、自分に経済力がなくても生きていける人が、そう簡単になにかに必死になれるでしょうか。
口を開けていればエサを運んでくれるヒナの時代をまだ続けさせますか?
もしかすると親御さんは、仕事が続かない息子が悪いと思うかもしれませんが、息子さんだけが悪いとはどうしても思えません。
きっと親御さんが無意識レベルでそう望んでいた結果が今なのだと思います。
魚を与え続けられていて育った息子さんが、急に「自分で魚を取ってきなさい」と言われてもどうしたら良いかわからないかもしれません。
もし親御さんが、「息子を家から追い出すのは可愛そう」「あの子、ちゃんと生きていけるか不安」と思うのであれば、息子さんを信じることが出来ていません。
なぜ信じることが出来ていないかというと、それは魚を与え続けてきたからです。
親御さんは自分自身のこれらの不安を埋めるべく、また魚を与え続けます。
これを繰り返していても、なにも変わらず、親御さんも息子さんもどんどんと年をとっていくのです。
息子さんに魚の取り方を教えて自立してもらうこと
自立には経済的自立と精神的自立がありますが、私たち人間にはどちらも大切な自立です。
これまで魚を与え続けてきたから、息子さんに自立をさせるために今日から家を追い出すというのは無責任です。
飼っていた犬を急に家から追い出すのとやっていることは同じになってしまいます。
だからといってこの先も魚を与え続けることも無責任になる可能性が高いです。
まず親御さんがすべきことは「魚の取り方を教えてあげること」です。
ここでいう「魚の取り方」というのは、自立する魅力や自分の力で稼ぐ意味、息子さんの個性や気質を一緒に分析してあげたり、息子さんの隠れている本心をコミュニケーションによって導き出すことです。
もし、息子さんとの関係が悪かったり、息子さんからバカにされてしまっている親御さんであれば、第三者の力が必要になることもあるでしょう。
難しいことや手段にこだわるのではなく、「魚の取り方を教えてあげること」にフォーカスすることで息子さんに自立してもらうことができるようになります。
自立させるには大きな愛が必要です
愛には2種類あります。
「大我(たいが)の愛」と「小我(しょうが)の愛」です。
虐待などをする親は「小我の愛」で、子を深く愛し、この幸せを本気で考えられる親は「大我の愛」です。
息子さんのことを本気で考えるのであれば、1〜2年時間がかかったとしても、少しずつ自立していけるように誘(いざな)ってください。
それには深い愛と勇気と覚悟、大我の愛が必要です。
自分の発言が果たして息子さんのためなのかどうか、自分の行動は息子さんのためになっているのかどうか、息子さんを心から愛しているのであれば、息子さんの学びや気付きのチャンスをどんどん与えてあげてください。
魚を与えるのではなく、あくまでも「魚の取り方」となる視点、思考、行動の気付きを与えるのです。