こんにちは、HSP&エンパス歴32年目、マインドコンサルタントの関根(@cekineco)です。
自分はHSPかもしれない…
こう思った瞬間に心のどこかで安心した人、逆に絶望感を味わってしまった人もいるかもしれません。
僕は自分がHSPと知ったのは今から7〜8年前の2012年頃です。
当時の記憶を遡ると、「うわ、自分は社会不適合者だ!」と思ったり「結婚も不適合者なのかもしれない?」と思い、絶望とまではいきませんが、「さて、これからの人生どうすっか」と考えるようになりました。
今回はHSPの原因について詳しくわかりやすく解説していきますが、HSPの特徴について書いてある記事もありますので、ぜひそちらも合わせてご覧ください。
HSPの原因はなに?
結論からお話します。
今少しずつ認知度が高まりつつあるHSP(とでも敏感で繊細な人)ですが、HSPは先天性、つまり生まれつきの気質です。ですから途中でHSPになるということは今のところ考えられていません。とはいっても、両親との関係、家庭環境や人間関係でHSPの気質に似た性格・人格になることがあります。
— 関根 浩平|恋愛相談&結婚&マインドコンサル (@cekineco) October 29, 2019
今少しずつ認知度が高まりつつあるHSP(とでも敏感で繊細な人)ですが、HSPは先天性、つまり生まれつきの気質です。ですから途中でHSPになるということは今のところ考えられていません。
とはいっても、両親との関係、家庭環境や人間関係でHSPの気質に似た性格・人格になることがあります。
このようにTwitterでつぶやきました。
繰り返しになりますが、HSPは生まれつきです。そして脳や精神異常といった「病気」ではなく「気質」です。
生まれつきとわかったのは良いのですが、Tweetに「両親との関係、家庭環境や人間関係でHSPの気質に似た性格・人格になることがある」と書きましたが、このことから以下のようなタイプに分かれると僕は考えています。
生まれつきHSPの人。
音楽や芸術作品、映画などで感情移入しすぎて泣いてしまう人はこのタイプに多い。
生まれつきHSPであり、さらに両親との関係や家庭環境によって追い打ちをかけるようにHSPに磨きがかかり、現実社会で強い生きづらさを感じている人。
ちなみに僕は自分はこのタイプです。
HSPではないものの、両親との関係や家庭環境によってHSPのように「敏感」「繊細」「傷つきやすい」といった性格及び人格になってしまった人。
上記の区分けは心理学的に発表されているものではなく、あくまで僕が自分自身、そしてHSPの数百名にわたるご相談者様とお会いさせていただいた結果の区分けです。
区分けしておいてこう言うのもなんですが、HSPの人、HSPに似た気質を持っている人のいずれにおいても「生きづらさ」や「敏感で繊細」、「傷つきやすい」などを感じやすいのは事実で、どれが楽でどれが一番つらいを分けたものではありません。
自分はどのタイプだ!というのをとくに知る必要と深い意味はありませんので、あまり深く考えないようにお願いします。
日常生活でHSPに似た気質になる事例
両親との関係や家庭環境、人間関係においてHSPに似た気質になってしまうことがあるとお伝えしましたが、ここからはこの原因についてお話していきます。
両親との関係や家庭環境
両親との関係と書きましたが、厳密に言うと「親同士の関係」と「両親と子(自分)の関係」のどちらもHSPに似た気質になりやすいと考えています。
例えば、子供の頃に両親が喧嘩ばかりしている場合、子は子供ながらに「どうしたら良いんだろう」「喧嘩しないでほしいな。私になにかできることないかな」と無意識に考えるようになります。
これが繰り返されると、「私なんていないほうが良いのかな?」「私の大好きなママが泣いてる」といった感情を抱きやすくなり、両親の喧嘩なのに自分が叱られているような感覚になってしまったり、親が泣いているのを見て傷ついてしまうこともあります。
また、単純に親から否定をされ続けて育てられる、よく怒鳴られる、過保護、制限が多すぎるといった教育や家庭環境においてもHSPに似た気質は生まれやすくなります。
キーワードとして「自己否定」が挙げられますが、自己否定が強くなってしまうとシンプルに生きづらさを感じやすくなりますし、親の顔色を見て生活していくことになれば、敏感で繊細な性格になっていってしまうことがあります。
子供の頃に家庭内において傷つき、トラウマを抱えた状態で大人になってしまった人のことをアダルトチルドレンといいます。
アダルトチルドレンについては下記の記事をご覧ください。
人間関係
HSPに似た気質になってしまう原因の2つ目は「人間関係」です。
これは子供の頃の人間関係、大人になってからの職場などの人間関係のどちらにも当てはまります。
生まれつきのHSPや両親との関係や家庭環境に比べると比較的その影響は弱めの傾向にありますが、対人関係は自分の性格を変えてしまう原因のひとつになります。
例えば、HSPではないものの内向的で自分の意見を言うのが苦手な子もいます。
誰かにからかわれたり、いじめられたりすることによって心が傷つき、周りの声や周りの行動を敏感に察知するようになるかもしれません。
このまま大人になってしまうと職場でも「自分は嫌われているのかもしれない」「またいじめられてしまうかもしれない」という思い込みが無意識に存在し、シンプルに生きづらさを体感するかもしれません。
ただこの場合はHSPやHSPに似た気質というよりも、PTSD(強いトラウマ/心的外傷後ストレス障害)の影響によるものが大きいと考えられます。
PTSDも生きづらさを感じやすい原因のひとつになりますので、あまりにも過去のことで何か悩んでいることがある場合は、早めにカウンセリング等を受けられることをオススメします。
僕がHSP+HSPに磨きがかかった理由
HSPの他に、心理学者のマービン・ズッカーマン氏が提唱している性質で「HSS(High Sensation Seeking)」というものがあります。
直訳すると「刺激を追い求める」という意味になります。
外交的で、刺激を追い求めるけど飽きっぽいといった感じをイメージしていただけるとわかりやすいと思います。
HSPの約60%ほどがこのHSS(通称:エイチエスエス)であると言われているので、HSPの人が必ず内向的、話すのが苦手、大人しいというわけではありません。
僕はHSPとHSSの両方を自覚していて、さらにはHSPに磨きがかかったと思っています。
その理由は、この記事でも挙げているとおり「家庭環境」です。
一言で言うと、めちゃくちゃ厳しかったです。交友関係や遊びの制限も多く、躾もリアル愛のムチがあったほどなのでかなり厳しかったと思います。
僕には2つ上の兄がいまして、弟の僕は兄が怒られている姿を見て「自分はどうすれば怒られないか」「怒られる確率を減らす方法」を毎日のように死活問題のような感じで考えていたので、自ずと「要領の良いタイプ」になりました。
兄は長男ということもあり、要領は良くないタイプです。
食事中、机の上にちょっとなにかをこぼしてしまったとします。おかずでもソース1滴でもなんでも良いです。
こぼした瞬間、兄と僕は同時に父親の顔を見ます。
そう、ゲンコツが飛んでくるんじゃないかの確認です(笑)
条件反射になってしまっているので、仮にゲンコツが飛んでこなかったとしてもめちゃくちゃ怖いのです。
HSSを理由に言い訳するわけではありませんが、僕は本当に小さい頃から刺激を求めるタイプで、イタズラが大好きで家庭内でも学校内でもいろいろと問題を起こしました。
母親が学校に謝りに行くなんてこともしばしば…。
その都度ゲンコツという名の愛のムチを食らったり、父と母から往復ビンタセッションを食らったり、布団叩きで生尻おしりペンペンを食らったり、たくさんの愛のムチをプレゼントしてもらいました(笑)
あ、でも勘違いしていただきたくないのは、僕はこれを憎んでもいないですし、PTSD(強いトラウマ)にもなっていません。ただ、結構いろんなモン食らったなぁという感覚です。
父と兄のご機嫌取りも日常茶飯事でした。
2人とも結構すぐに機嫌が悪くなるタイプで、空気が悪いのを極度に嫌う僕は当然ご機嫌取りを全力でします。
気を遣ってクスッとなりそうなことを体を張ってやってみたり、喧嘩中の2人を仲直りしてもらうように僕が間に入ってみたり。
自分のことを優先していたら家庭がめちゃくちゃになる!と無意識に思ったり、また誰か機嫌悪いのか?誰か怒っているのか?と常に考えていたので、すごく疲れて「いなくなってしまおうかなぁ」なんて考えたことも正直なところあります。
今考えてみると、毎日がHSPのパワーが増幅されるトレーニングだったんだなぁと。
そもそも僕はHSPなので、磨きがかかる前からちょっとした空気感の違いにはすぐに気づきます。
おまけにエンパス(第六感が優れている人)という性質も持ち合わせているので、他者との心と会話ができる感覚もありました。
HSP+HSS+エンパス+トレーニング。
半端じゃない敏感&繊細体質でございます。
ものすごーく薄めのガラスのハートだと思います。
そんなこんなの幼少期を送ってきたわけですが、僕は不思議と両親を恨んでいないばかりか、感謝している面もあります。
今は体罰問題もあるので暴力は推奨できませんし、両親を擁護するわけでもないのですが、とくに父に関しては仕方なかった部分もあると思っています。
それは、自分自身が厳しくときには暴力を受けて育ってきたからですね。
昔はゲンコツ、蹴りはいわば当たり前の時代で、父は自分の父親がめちゃくちゃ怖かったようです。
僕の兄もどちらかというとHSPですが、僕と違うのは若干のPTSDになってしまっていること。それを父は反省していました。
「自分が悪かったんだよなぁ。本当に悪いことしちゃったよなぁ。」
こんなふうに話していました。
「あのときはそれが自分にできる全力だったんだから仕方ないんじゃない?そこで自分を責めても自分がつらくなるだけよー。」
僕は毎回、父にこう伝えます。
愛はものすごく感じました。
仕事が忙しく週に1回しか休みがないのにキャッチボールをしてくれたり、夏にはプールに連れて行ってくれたり。
そして僕が両親を憎めない一番の理由は、学びと気づきをもらえたからです。
僕の両親が今の両親じゃなかったら、僕は今の仕事ができていないかもしれませんし、HSPという気質をうまく活かした生き方ができていなかったかもしれません。
何度も職を変えて生きづらい毎日を送っていたかもしれません。
この学びと気づきがあったからこそ、自分の得意分野を知り、勉強する内容をフォーカスでき、マインド(精神)や生き方を、おこがましくも人様にアドバイスやサポートすることができるようになりました。
20代前半まではすごく苦しかったです。
人間が大好きなんだけど、人間が大嫌いな感覚があります。すごく矛盾しているように感じるかもしれませんが、人間の良いところと悪いところを知れば知るほどこの感覚は強くなります。
僕よりももっともっとつらい幼少期を過ごした人はたくさんいると思います。
両親のことが大嫌いかもしれませんし、自分のことが大嫌いかもしれません。
自己啓発やメンタルケア系の本を読むと、両親との関係を良好なものにしたほうが良いと書かれていることが多いと思うのですが、はっきりとお伝えしておきますが、全然後回しでも大丈夫です。
無理に親を許そうと思って許せるものでもありませんし、無理に親とわかり合おうと思ってわかり合えるものでもありません。
お互いに学びの期間と気づきが必要ですし、自分が学びや気づきを得ても両親は「何も変えない」「私は悪くない」のスタンスを貫くかもしれません。
そう、どうなるかわからないのです。
僕の両親も「お前が悪かったから躾としてそうしたんだ」と言うでしょう。
でも僕は、「HSPなんだから、HSSなんだから分かってほしかった」なんてことは一度も言ったことがありません。
だからある種ドライに「ま、男の子なんてみんな子供の頃はやんちゃよ」と言っています。言い合いしたって疲れるだけですし、自分が察してちゃんになるのもすごく嫌なので。。
これはあくまで僕はそうしているだけであって、みんなもそうするべきだとは考えていません。
自分のやり方、自分の気が済むようにするのが大前提です。
僕は親を反面教師にしている面もたくさんありますが、僕をここまで育ててくれた親であることは間違いありません。
ですから、必要なサポートもしていきますし、兄のサポートも全力でしていきます。
HSPの僕だからできるサポートもありますし、僕が仕事としている部分は当然得意分野です。
僕にできること、僕だからできることをすごく強く意識しているので、出し惜しみすることなく、相手が誰であっても全力で向き合っていくのが僕が行なった生き方革命です。