子供の境界性パーソナリティ障害の改善に役立つ家族の接し方。

境界性パーソナリティ障害

こんにちは、HSP&エンパス歴32年目、マインドコンサルタントの関根(@cekineco)です。

もし今夜も部屋で荒れていたらどうしよう…
警察沙汰にならなければ良いけど…
自分の育て方がいけなかったのかな?
どう接すれば子供にとって良い接し方になるんだろう…

境界性パーソナリティ障害のお子さんがいらっしゃる家庭において、親御さんの悩みは本当に苦しいものがあると思います。

定期的に訪れる症状の悪化の際には、一睡も出来ずに子供部屋の物音に注意をしている親御さんもいます。

僕の場合は子供ではなく妻(当時は恋人)でしたが、立場は違えど「今夜はちょっと危険かもなぁ」と直感的に感じていたことは何度もあります。

恋人という立場、そして親という立場、心から甘えられるのは親である場合が多いので、恋人ができる改善に役立つ接し方と親ができる改善に役立つ接し方も変わってきます。

今回は親という立場における、お子さんの改善に役立つ接し方についてお話していきます。

甘えられるからこそ逆らいも生まれる

その前に、今回お伝えすることは、境界性パーソナリティ障害のお子さんを持つ親御さんからご相談をいただいた際、僕がお伝えしてきて効果が高かったという間接的な成功体験と心理学という根拠しか出せないのですが、それでも少しでもお役に立てたらと思います。

境界性パーソナリティ障害という病気である以前に、お子さんはひとりの人間ですから、個性、生まれ持った気質、思考性などがあります。

ですから、境界性パーソナリティ障害のお子さん全員に当てはまるということではないのですが、何か小言や説教を受けたときに、反発しやすかったり逆らいやすかったりするのは、恋人よりも親です。

「言われなくてもわかってるって!」
「もうその話何回も聞いたから!」

親御さんからしたら口答えといいますか、「分かってなさそうだから言ってるのに…」「心配だから言ってるのに…」と思うと思いますが、とくに思春期のお子さんの場合は「言われたくない」という思いが強い子も多いです。

逆らう、反発するということは裏を返せば「甘えている」という意味であり、もっと言えば「甘えることのできる存在」として両親を見ているんですね。

こうなったときによく「私、この子から嫌われているんだ」と勘違いされてしまう親御さんがいらっしゃるのですが、実はそんなことありません。

ちなみにこう思われる親御さんのほとんどが母親のほうです。

これは僕の妻も含め、これまで直接お会いしてきた境界性パーソナリティ障害のお子さん(未成年・成人含む)のほぼ全員が「お母さんのこと好き」という答えを出してくれました。

とはいえ、この「好き」も結構複雑な部分があって、複雑な感情を言葉で表すのは難しいのですが、「好きだけど嫌い?嫌いだけど好き?」という思考であることが多いです。

この感情をもっと読み解くとするならば、本当は結構シンプルで、

●好きなお母さんのとき
●嫌いなお母さんのとき

という両面があるのかなぁと。

これは境界性パーソナリティ障害に限らず、普通のお家でもよくあることだと思います。

これを踏まえた上で、日頃からぜひ意識していただきたい接し方のお話に移っていきます。

境界性パーソナリティ障害のお子さんへの接し方

本当はこの見出しで結論から記事を書き始めたかったのですが、脳内シミュレーションしたときにどうも話が長くなりすぎるかなぁと思いましたので、今回は結論を中盤にしました。

というわけで、結論です。

タイミングと伝え方と待つこと、この3つです。

当たり前すぎて拍子抜けしてしまったかもしれませんが、これこそ大切な心構えだなぁと感じます。

詳しく解説していきます。

タイミング

今じゃないよな、後でにしようというタイミングは親御さんも十分に考えていらっしゃると思います。

ついついタイミングを考えずに感情的になってしまうこともあるかと思いますが、こればかりは親御さんも人間ですからしょうがないです。

ですが僕がお伝えするタイミングというのは、このタイミングはもちろんのことですが、これだけではありません。

境界性パーソナリティ障害の場合、1日1日の気分の変化ではなく、定期的にアップダウンの時期が訪れることが多いのではないか?と考えているのです。

具体的にいいますと、「今週は些細な気持ちのアップダウンはあっても、エネルギーてきには安定しているなぁ」みたいな感じですね。

これが人によってもそうですし、季節や出来事、環境などで「今週」になるか「今月」になるかはわかりません。

ただ気持ちもエネルギーもダウンしていくときには数日前から前兆があることが多いです。

これも人によって違いますが、

●今日は元気が一昨日よりもなく、昨日よりもない
●当たりが強くなってきた
●足音が若干大きくなった
●空気感(オーラてきなもの)

このあたりです。

僕の場合、「エンパシー能力(超感覚的知覚/共感能力が高い人)」と「HSP(超敏感な人)という生まれ持った性質(気質)があったので、かなり些細な変化に気付くことでその場その場の対策を考えていました。

ただ、エンパシー能力というのは別名「直感力」や「第六感」とも言われているので、女性の方であればこれらを比較的感じ取りやすいのかなとも思います(夫の浮気に勘付いたり…)。

方法としては、先入観を捨て、単純に感じるだけです。

先入観があるとそれは思い込みになってしまい、正しい判断ができなくなってしまうので先入観は捨ててフラットな気持ちで見るようにしてくださいね。

気持ちやエネルギーがダウンしているあまり良くないときにお説教や口うるさく言ってしまうと、それが悪い意味で背中を押すことになってしまい、荒れのスイッチが入ってしまうことも。

では、何かを伝えたいときにベストなタイミングはいつか。

一緒にお出かけして楽しんでいるときか、家で団らんして盛り上がっているときです。

そして、次の「伝え方」に繋がります。

伝え方

お子さんを責めるような言い方や伝え方、重く捉えすぎてしまうような言い方や伝え方はできるだけ避けたほうが良いことが多いと感じます。

なぜ、ベストなタイミングで「一緒にお出かけして楽しんでいるとき」なのかといいますと、このタイミングであれば、お子さんを責めたり重く捉えすぎたりしないように伝えやすいからなんですね。

例えば、お子さんが荒れてしまっているときに何かを投げたり壊したりしてしまう症状があったとします。

もちろん親御さんはやめてもらいたいと思うはずです。

上の記事でも解説しているのですが、この発作や症状が出てしまっているときは無理に止めようとしても不可能なのです。

ただし、ひとつの方法を除いて。

そのひとつの方法は入院です。これしか強制的にやめさせる方法はありません。

とはいえ、精神病棟に入院して我が子に苦しい思いをさせたくないという親御さんの気持ちは十分に理解しているつもりですので、「無理やりやめさせないこと」を僕は声を大にしてお伝えしています。

何かを投げたり壊したりしてしまう症状があり、それについて少しでも親御さんの気持ちとして何かを伝えたいのであれば、「やめて」ではなく新たな提案を良い意味で冗談も含めて伝えてみてください。

たとえば、「どんどん部屋の物が壊れていくから、ストレス溜まったときように風船ふくらませて置いといてあげようか?!風船だったらいくら割ってもらってもいいからさ!」などです。

これが風船であっても、折り紙で作った箱でも、パンチする用のぬいぐるみや抱き枕でも何でも良いです。

大切なポイントは「気にかけているよ」ということと「見捨てないからね」という親御さんの気持ちをお子さんの無意識に感じてもらうためです。

さらにそれを怒らないで笑いながら向き合ってくれることは、お子さんにとっては改善の糸口になっていきやすいのです。

※終始冗談だけですとそれを本気として受け取ってもらえないこともあるので、柔らかく明るい口調で「頼むから勘弁してくれ!」と本音を一部に入れ込むだけでも効果が高まります。

そして、最後の「伝え方」に繋がります。

待つこと

お子さんの無意識に感じてもらう親御さんの思いやりや優しさ。

これはすぐにはお子さんには伝わりません。半年、1年、2年と時間がかかるかもしれません。

少しずつ、一歩ずつ改善に向かっていくことを待ちましょう。

親御さんもとても苦しいと思いますし、もしかしたら病院代や壊れたものなどの修繕費でお金も苦しいかもしれませんが、お子さんもまた別の苦しさと一人で闘っています。

そして誰よりも本人が「こんな自分、早く変えたい」と思っています。

僕は境界性パーソナリティ障害を患っていた妻と本気で接したこと、この病気は「必ず治る」と確信することができました。

自分自身を信じて、出来ることは全部やって、ひたすら待ちましょう。

治るきっかけは些細な積み重ね

ちなみにですが、この他に「信頼を得る接し方」や「リーダーの接し方」を行なっていくことで、お子さんが親御さんのことを心から信頼できるようになると、叱ることも注意することもできるようになります。

今は心のどこかに「叱るのが怖い」「注意したら荒れるかも」という迷いがあるかもしれません。

一瞬にして境界性パーソナリティ障害になることも、他の病気(うつ病や統合失調症など)になることもありません。

気質か何らかの蓄積、もしくはその両方の積み重ねによって心身のバランスが崩れています。

改善されるとき、治るときも同じです。

一瞬にして治ることはなく、些細な積み重ねが大きな結果となります。

きっと今回させていただいたお話も、ほとんどのことを親御さんは既にご存知のことかもしれません。

「そんなの知ってるよ!」と思わずに、一度立ち止まり、再認識していただくきっかけにしていただけたら嬉しいです。

どうしても親御さんの力だけでは接し方や向き合い方に難しさを感じる場合は、「生きづらさ解放プログラム」というプログラムを行なっていますので、ぜひ親御さんにそちらを受けていただけたらと思います。

お子さんがその場にいらっしゃらなくても、お子さんの行動から思考を読み解いていき、お子さんにあった接し方や向き合い方をお伝えしていきます。

どうしようもないときは、ぜひ頼ってくださいね。

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関根 浩平

関根 浩平

生まれつきのエンパスとHSPの2つの気質を活かし、徹底した読み解き力で戦略を組み立てる恋愛・結婚・マインドコンサルタント。1対1でガッツリ語り合うセッションとコンテンツ発信に力を入れ、2014年から総勢1021人以上の方々を問題解決へと導く。リピート(継続)率は91%。 得意な技法は、エンパス、心理学、人相学、脳科学。妻と0歳の息子(通称:ぷんた)、猫3匹、犬1匹の微妙に大家族。強みを活かして企業やフリーランスの方々のホームページ制作もしてますが、WEBデザイナーではないのです。

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関根 浩平

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